【美人局】メンズエステ店でのお触りで被害総額200万円|ヤ●ザ風の男性が現れ…

美人局_メンズエステ_被害

執筆者プロフィール

  • ペンネーム:大和
  • 年齢:56歳
  • 性別:男

 
同僚から教えてもらったメンズエステという、女性セラピストがオイルマッサージをしてくれる刺激的なエステをひと時の楽しみとしていました。

コロナや仕事、家庭のストレス発散と、若い女性とのちょっとした刺激を探していたこともあり、私にとってメンズエステは良い気分転換でした。

メンズエステは一般的なオイルマッサージと比べて、施術内容やセラピストの服装などが過激となるため施術料金は倍近く変わります。

風俗のように直接的な性的行為はないけれど、それに近く、セラピストの服装は下着や肌が露出したベビードールやTバック、施術も局部は触れずとも鼠径部を念入りに刺激したり、セラピスト自身が客の体の上に乗ったり、胸やお尻を顔付近に押し当ててきたりと、性的興奮を感じさせるような内容です。

もちろんメンズエステ通いは家族は知ることもなく、私だけの秘密です。

私自身、いたって普通のサラリーマンですから頻繁に通うことはなく、月1回程度のささやかな気分転換です。

特に特定のセラピストを指名していたわけではないですし、お店も毎回バラバラでひいきにしているお店はありませんでした。

いつもお店探しとセラピスト探しはネットが頼りです。

同僚からメンズエステの存在を教えてもらったとはいえ、私自身も通い始めたとは言ってはいません。

 
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おさわり禁止の誓約書

美人局_制約書_お触り近似_性的サービス

そんなある日、いつものようにお店探し予約を入れて、指定されたマンションへ向かいました。

初めて利用するお店の場合、部屋に入った際に注意事項が記載された誓約書のような書面にサインを求められます。

だいたいどこもお店の誓約書も同じように、「おさわり禁止」「性的サービスの強要禁止」などの禁止事項の記載があるので、ほぼ読むことはなくサインをします。

ほぼ読まないというよりも、部屋内が薄暗くて字もほとんど読めない状況ですし、何より部屋に入った時点ですぐにシャワーと着替えを終わらせたい気持ちや、施術時間が減ってしまうことから書面をしっかり読まずにサインをするのは当たり前みたいなものです。

この時もほぼ書面に目を通すことなく、サインを手早く済ませました。

セラピストに促され、施術前のシャワー、着替えとスムーズに事を済ませ、オイルマッサージが始まりました。

この時の施術の詳細は割愛しますが、私が経験を重ねてきた施術と何ら遜色はありません。

ただ、施術中に起きた出来事はお伝えしたいと思います。

興奮を抑えられずお尻を撫でてしまった

美人局_お尻_興奮_セラピスト

施術も後半に差し掛かると、セラピストは私の顔にお尻を突き出すような体勢になり、鼠径部付近を入念にマッサージし始めます。

私も興奮を抑えられなくなり、また魔が差してしまったこともあり、セラピストのお尻を数回撫でてしまいました。

「お触りはだめですよ~♪」

と、優しい口調で断りながらも施術を止めることはありません。

私は一旦、セラピストへのボディタッチを止めることにしました。

続いてセラピストの体勢が変わり、今度は私の顔に胸を押し当てるような施術となりました。

またもや私はセラピストの体を撫でるような形で触ってしまいました。

その瞬間セラピストは「オイルを取ってきますね」と言い残し、その場を離れたんですが、こちらに戻って来るまでに数分時間を要しました。

戻ってきてからまたマッサージが再開されたんですが、5分と経たないうちに玄関からガチャガチャと誰かがドアを開けようとする音が聞こえてきたんです。

現れたのは、半●レやヤ●ザ風の男性

美人局_半ぐれ_ヤクザ

その男性は睨みを利かせながらも物静かな口調で、

「大和さん、分かってますよね? セラピストへのお触り禁止ってこと」

と、話してきました。

お店を予約する際に名前やLINEを登録しているので、この男性は私を直接名指しで呼びました。

お客さんと呼ばれるよりも、名指しで呼ばれたことで一瞬にして恐怖が沸き上がり、頭の中が真っ白となってしまいました。

この時はセラピストや店に嵌められたという実感はなく、むしろ私がしでかしてしまったことに対しての後悔しかありません。

呆然とした中、店員と名乗るその男は淡々と説明をし始めました。

罰金100万円

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「大和さん、まずね、あなたがサインした誓約書があるでしょ。ここに何て書いてある?」
「違反行為があった際は罰金100万円を申し受けます。、と書いています。」

と、小声ながらも声を振り絞って答えました。

「そう。セラピストの嫌がる行為だったりとか、直接体に触ったりって、うちは風俗店じゃないんだからさ、駄目だよねこんなことやっちゃ。

たまに勘違いをするお客さんがいるから、だから罰金とでも謳っておかないとセラピストも怖くて仕事ができないよね。」

店員がそう話すとセラピストも、

「何度かお触りはダメだって言ったんですけど、お客様がまたしつこく触ってきたんで…」

と、説明を始めました。

「大和さんさ、彼女から触らないでって言われたんじゃないの?」

事実、私はセラピストに触れてしまい注意を受けたことは確かだったため、「はい」としか言わざるを得ません。

男性はゆったりとしつつも威圧的な口調で、

「じゃあこれは誓約書に同意したにも関わらず、その契約を破ったということで罰金100万円を払わなければいけないってことは理解してるよね?」

と、私に確認を促しました。

「はい」

こんな経験は生まれてこの方したことがないのと、状況や雰囲気に圧倒されてしまい、了承するほかありませんでした。

「はい」とは言ったものの、決して後先を考えての答えではなく、この場を何とか回避したい気持ちが先行した中での答えです。

「じゃあ、大和さんも非を認めたわけだし、これ以上争うこともないから罰金の支払いの話を進めようか。

とりあえず先に話しておくけど、トラブルを防止するために施術中の記録と、今話した内容も含めて録画と録音はしてるからね。

あなたが変な考えを起こすようだったら、この記録を警察に提出して、セラピストに対してのわいせつ行為として暴行罪で被害届を出すから。こっちもこれ以上、面倒なことを大和さんにするつもりはないから、罰金として和解金の支払いは穏便に済まそうか。」

「録画」と「録音」、店員の口から発せられたその言葉に背筋が張り詰めました。

自分が行った違反行為

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魔が差したとはいえ、自分がセラピストに行った行為が犯罪という現実に突き詰められ、家族や職場のことが一瞬にして頭をよぎりました。

先ほどは後先を考えずに「はい」と簡単に答えてしまったものの、何とかこの罰金を払わなければ事態を収拾することはできません。

とはいっても、100万円なんて大金を銀行から簡単に引き出せるわけもなく、もとより貯金はすべて妻が管理をしているため事情を説明しなければどうしようもありません。

妻に事情を説明したら三下り半を突き付けられることは間違いなく、今まで築いてきた家庭は崩壊するに違いありません。

だからといって、100万円もの大金を工面するあてもありません。

沈黙の中、店員から、

「じゃあATMに和解金を引き出しに行きましょうか」

と、促されますがどうにもこうにも答えを出せません。

「大和さん、もしかして和解金の100万円を持ってないの? それなのに払えるなんて返事したの?」
「いや…そういうわけじゃなく、今手持ちが無くて…」
「手持ちとかそういう問題じゃないでしょ。指輪をしてるってことは結婚してるんだろうから、奥さんにでも連絡とって用意してもらいなよ。

自分から連絡ができないんだったら俺から電話しようか? お宅の旦那がセラピストにわいせつ行為をして、暴行罪で被害届出そうか考えてると」

痛いところこの店員は突いて来ましたが、私としても妻や家族に知られたくないのは事実です。

「なんとか数日でも待っていただけないでしょうか? 必ずお金は用意するのでお願いします。」

私はそう答えるしかありません。

もちろんそんなお願いもむなしく、

「数日なんて待てない。今日中に解決できなければ、待つ理由がないから刑事告訴する」

と、私の要望は全く聞き入れられません。

紙パンツ一枚で消費者金融の申し込み

美人局_消費者金融_借入

「じゃあさ、大和さん。あなた本当に解決する気持ちがあるんだったら、今から消費者金融で借り入れを申し込んでよ。

それだったら家族にも知られないし、すぐに審査結果が出てお金用意できるでしょ」

店員は借り入れを提案してきましたが、私としても家族に知られることは避けたい一心でしたので、受け入れることにしました。

実際にこの時に借り入れができた金額は70万円で、残りの30万円はどうしても用意ができませんでした。

というのも収入証明を持っていなかったので、それ以上は収入証明の提出が必要だったからです。

スマホで審査の過程を店員は見ていたので、その点は察してくれ、残金は翌日で構わないとなりました。

半強制的な約束

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ただ、翌日までは私の身分証明書を預けること、家族の連絡先を教えること、勤務先の連絡先を教えること、最後に同意書にサインをすることを約束されました。

もちろんですが、その約束を断れば我が身に危険が及ぶものと思っていましたので、断ることもなく快諾せざるを得ませんでした。

金融機関から借り入れたお金は、家族も知らない私の銀行口座へ振り込まれたので、そのお金は店員の指定する銀行口座へと即座に振り込みました。

解放されるまでの数時間、私は服を着ることもなく紙パンツ一枚の状態で監禁されていました。

逃げようにも逃げられない状況で孤独と恐怖に耐えながら、何とか解放された時は足がすくみ涙が止まりませんでした。

家族や職場のことで頭がいっぱいでしたが、それにも増して自分が取った行為に恥ずかしさと後悔の念で胸が苦しかったです。

また明日には収入証明を用意して、消費者金融で借り入れをしなければなりません。

約束を破ったらさらに取り返しのつかない事態となってしまいます。

和解書で終わりのはずが・・・

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翌日、精神的にも仕事がままならない状態だったため、家族には出社するふりをして会社を休み、早々に借り入れの申し込みをしました。

収入証明の提出で問題なく残金30万円の借り入れができたので、店員へお金の用意ができたことを伝え、指定された喫茶店へ足を運びました。

待ち合わせ場所までの足取りはとても重く、正直なところ店員と会わないで振り込みで終わらせたいと思っていましたが、店員から

「和解書にサインをして終わりにしよう」

と言われたので行かざるを得ませんでした。

待ち合わせ場所に着くと、店員と昨日のセラピストがすでに席で待っていました。

「大和さん、お金も用意できたことだし、さっさと済ませようか」

席に着き早々に残金の30万円を店員に手渡しました。

「とりあえず、30万円は確認できたから、あとは延滞金とセラピストの慰謝料と諸経費を合わせて今日中に200万円用意してくれる」

昨日今日と合わせて100万円もの大金を支払ったのにも関わらず、店員はさらに別の名目で追加で200万円の請求をしてきました。

ようやくこれで全てが終わり、悪夢から解放されるものと思っていた矢先にさらなる要求で愕然としました。

「罰金として和解金を100万円払ったのに、どうして200万円もまた支払わなければいけないんですか…」

店員のさらなる要求に、私は戸惑いながら恐る恐る聞きました。

セラピストの彼氏が怒鳴り込み

美人局_セラピスト_クレーム_怒鳴り込み_要求

「大和さん、勘違いしてもらったら困るんだけど。

この100万円は店としての罰金で、あなたのせいで営業に支障が出てるんだから当然のものでしょ。それに1日遅れて払ってきたわけだから、延滞金がかかるのも当たり前。

そもそも大和さんがセラピストが嫌がってるのに無理やり体をやらしく触ったのはどこの誰?」

周囲の目も気にせず店員は大きな声で話し出したため、店内にいるお客さんたちの冷ややかな視線が私に突き刺さりました。

恥ずかしさ、悔しさ、情けなさ、悲しさ、恐怖など多くの感情が入り乱れ、私が憔悴しきっている状態でも店員は話を止めません。

「セラピストがさ、昨日大和さんにされたことで精神的に弱っちゃって店を辞めたいって言ってきたの。まあそれはしょうがないとして、彼女が彼氏に事の顛末を相談しちゃってさ、その彼氏が店に怒鳴り込んできたんだよ。

慰謝料を詰めてもらえないんだったら、大和さんの家に押し掛けるって怒り狂っちゃって、本当なだめるのに大変だったんだよ。

なんとか自分が事を収めるってことで納得してもらったんだけど、大和さんがこんなことしなきゃこんなに面倒な話になることはなかったんだよ」

一方的に捲し立てて話す店員に私は、「申し訳ありません」と平謝りするしかありません。

店員も「謝られても困るんだよ」と言い、さらに話を続けました。

「正直なところ俺も困ってて、その彼氏が録画と録音をしたデータを被害者としてこっちに渡せって言ってきて、慰謝料を払わないんだったら、○○さんの家族や会社に持って行って犯罪行為の一部始終を暴露するって言ってるんだよ。

俺としても直接被害を受けたセラピストの手前もあるし、相手の要求通りデータを渡さざるを得なかったんだよ。

それと大和さんが最悪な状況にならないように、彼氏に代わって俺が間に立って話をしてるんだから、その代理として諸経費を払ってもらわなきゃ割りが合わないわけ。」

もうこれ以上面倒なことに巻き込まれたくないし、この現実から逃げることもできない状況で、私はこの店員やセラピスト、その彼氏の要求を飲むほかありません。

200万円というさらなる大金を支払う当ては、また借り入れしかありません。

ただ、2日間にわたり100万円も消費者金融で借り入れをしているため、200万円満額の借り入れは出来ず、150万円が精一杯でした。

感謝という錯覚

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残り50万円が用意できず途方に暮れていると、店員はこう切り出しました。

「残りの50万円は頑張った結果、工面ができなかったわけだから、そこは俺がなんとか目をつぶるよ、今回は。

諸経費分が50万円だから、これは無かったことにするから大丈夫です。大和さんの頑張りに免じて許してあげるよ」

「本当にありがとうございます」

と私は店員の対応に感謝をしました。

今思うと、精神状態がボロボロになっていたこともあり、50万円の支払いが免除されたことで相手に感謝という錯覚をしてしまったんだと思います。

最終的に250万円を支払い、店員が差し出してきた和解書にサインをし、免許証や関係者の連絡先を返してもらいました。

また、録画や録音のデータはSDカードに保存されており、

「この場でデータ確認するか」

と聞かれましたが、その必要は無いと思ったので断りました。

データは目の前で物理的に壊し、破棄しました。

和解をしてから数ヶ月間は生きた心地がしない日々が続き、また借り入れをした消費者金融の返済に追われる身となってしまいました。

全員がグルだった

美人局_グル_詐欺_トラブル_美人局_罠

後日、同僚からメンズエステで私と同様のトラブルがあったことを知らされました。

店名を聞くと同じ店。

また、被害額も私と似たり寄ったりです。

「実は…」と、同僚に打ち明けたところ、今回の美人局詐欺は初めから仕込まれた罠だったことに気付かされました。

店員もセラピストもグルになり、私や同僚を嵌めたようです。

また、ネットの掲示板を見ても私たちと同様の被害者が多く、店自体が美人局詐欺を狙って営業をしていることが分かりました。

ちょっとした気分換が招いた最悪な結果に、私自身も反省をしておりますが、男心を利用したこのような犯罪は許せるものではありません。

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