詐欺師の身元が特定できていない場合（本名、住所、電話番号、身分証明書など不明）、警察や弁護士に相談しても相談を受け付けないことが多いです。その理由は、警察、弁護士共に異なりますが、相手の身元が特定できていない以上、捜査にかかる時間や、被害回復の請求先が不明なため、いずれも着手（対応）できないことが多いからです。

警察や弁護士を通じた犯人摘発や被害回復を行う場合は、詐欺師の身元特定や詐欺の証拠を収集することが必要不可欠となり、それらを用意することができて、ようやく警察や弁護士が着手（対応）をすることが少なくありません。

特に詐欺事案は刑事上というよりは民事上の要素が多く、警察は民事不介入の原則があるため、被害相談は受けたとしても被害届の受理には至らないことが多々あります。

弁護士の場合は、民事上の法的手続きを主とし、被害回復に努めますが、詐欺師の身元が分からなければ相手方へ被害金の返還交渉や訴訟を行うことができません。また、弁護士の職権を活用した職務上請求（弁護士法23条の2に基づくご照会）も、その効力を発揮するケースもありますが、状況によっては効果が得られないケースも多々あり、詐欺師の特定には至らないことがあります。なお、弁護士は探偵業（調査業）ではないため、詐欺師の追跡や身元調査などを行うことはなく（探偵業の届出がない場合は身元調査などは行えない）、身元が分からない場合は相談すら受け付けてくれないことが少なくありません。

これらの理由により、最終的な相談先として私たち探偵業社へご依頼を頂くお客様が多くおります。TCSCでは詐欺による被害回復の一助として、詐欺師の身元特定調査を行います。詐欺師の身元が特定されることで、警察や弁護士が犯人摘発や被害回復として着手（対応）できる環境が出来上がります。