美人局(つつもたせ)に遭ってしまった場合の対処法から、被害者が問われる可能性がある罪について解説します。
美人局の手口を理解し、被害に遭わないように対策を講じることが大切です。被害を訴えるには、証拠を集めて美人局の被害を証明する必要があることも覚えておきましょう。
美人局(美人局)とは
美人局とは、男性をターゲットに女性が近づき誘惑した後に第3者の男性が登場し、脅迫して金銭を奪い取る行為です。
多くは肉体関係を持つ前、最中、直後に女性と共謀した夫や彼氏などの男性が現れます。現在はSNSやマッチングアプリなどが広まったことにより、被害に遭う人が多くなっています。
美人局は女性関係のトラブルであることから周囲に相談しにくい人も少なくないようですが、明確な犯罪行為ですので臆することなく関連機関に相談しましょう。
美人局に遭ったときはどうすればいい?
相手が犯罪行為をしていると分かっていても、いざ美人局の被害に直面したらどうすればいいか不安になる人も多いでしょう。
美人局の手口では様々なケースが報告されていますが、どんな場合にでも共通している対処法があります。
身の危険を感じたらその場から離れる
もし、美人局だと気付いたり違和感を感じたらできるだけ早くその場から離れましょう。相手は凶器を持って脅してきたり、暴力をふるって力ずくで金銭を奪おうとすることも考えられます。
肉体関係を持つ前や個人情報が相手に知られていない状態であれば、どのような脅迫を受けたとしても金銭を渡す必要はありません。
よくある美人局の手口とは?
美人局が犯行に及ぶ手口は、様々な手法が報告されています。ここでは、美人局被害で報告されている主な手口についてご紹介します。
よくある美人局の手口を理解して、相手の行動がおかしいと感じたらすぐに証拠を保存するなどの対処をするようにしましょう。
夫や彼氏と名乗る男から恐喝される
昔からよく使われている手口は、共謀する男性が女性のパートナーだと名乗って脅迫してくるケースです。
SNSやマッチングアプリなどで知り合った女性とホテルに入る、または入ろうとしたタイミングで女性のパートナー(夫や彼氏)と主張する男性が現れ、言いがかりをつけて慰謝料などの金銭の要求をしてきます。
実は未成年者だと明かされ脅迫される
美人局の女性が未成年であり、警察に通報しない代わりに金品を要求するという脅迫も多い事例です。
未成年と肉体関係を持ってしまった場合「青少年保護育成条例違反」となり、美人局が警察に通報すればこちらが刑法上罰せられる可能性があります。相手はこの弱みにつけ込み、被害に遭った男性を追い込んで金銭を巻き上げるのです。
妊娠を理由に中絶費用や慰謝料を請求される
嘘の妊娠報告を理由に、中絶や養育費を支払う義務があるといって金銭を要求する手口です。
男性が支払いを拒否すると共謀した第3者の男性に変わり、要求に応じないなら訴えることや周囲にばらすと脅迫されます。
自身との性交渉後に妊娠したと証明するものがなければ、慰謝料を支払う必要はありません。
暴力をふるって金銭を奪い取る
SNSなどでターゲットの男性を誘い出し、待ち合わせしたところで暴力をふるい力ずくで現金などを奪う手口です。
顔の見えないSNSを使って男性を誘う手口では、そもそもやり取りする相手がはじめから男性だったというケースもあり、若い世代で広がるSNSを使った新しい手口の美人局として知られています。
美人局の被害者が罪に問われる可能性もある
本来であれば美人局の被害者だが、見方を変えると犯罪者になってしまいます。もし美人局の被害に遭ってしまった場合、被害者が罪に問われるリスクはどのようなところにあるのでしょうか。
美人局で金銭を要求してくる相手は、被害者のうしろめたさにつけ込んで言葉巧みに脅迫してきます。いくつかのケースに分けてご紹介するので、心当たりがある、または不安な方はチェックしてみてください。
未成年に性的暴行などを加えたとして罪に問われる
美人局が18歳未満の未成年だった場合、青少年保護育成条例違反として罪に問われるケースがあります。
未成年であると偽ることも多いですが、美人局が実際に未成年者だった場合はその事実を知らなかったとしても児童ポルノなどに該当するので注意が必要です。
未成年との売春行為を行ったとして罪に問われる
美人局が未成年で、かつお金を渡して性交渉したと捉えられた場合は罪に問われる可能性があります。お金のやり取りがあったと認められると、その行為は児童売春防止法に違反すると判断されます。
売春行為を行ったとして罪に問われる
18歳以上の成人だったとしても金銭のやり取りがあった場合、売春行為とされ罪に問われることがあります。
18歳以上でも、売春防止法により売春行為自体を罰する法律があります。年齢を確認したからOKということではないので気をつけましょう。
合意なくわいせつ行為を行ったとして罪に問われる
女性の意思にかまわず、無理やり性的行為をしたと捉えられた場合です。強制わいせつ罪や強制性交等罪として罰せられる可能性があります。
ただし、女性が13歳未満だったときは合意のもとと主張しても認められることはありません。
事実を知らなかったとしても責任を負わされる
美人局ではないが、実際に既婚者や未成年の女性と関係を持ってしまったというケースも考えられます。その場合は、単純に不貞行為に対しての慰謝料や青少年保護育成条例違反として罪に問われます。
美人局の被害を受けたときの相談先
万が一、美人局の被害に遭ったときの相談先を解説します。
美人局の被害に遭った人の特徴として、周囲に話しづらい内容だと感じて相談することを躊躇してしまいがちです。しかし、美人局は明確な犯罪行為であり、同じ犯人による被害者がいることも考えられます。
一刻も早く解決方法を導き出し、被害を食い止めるように行動しましょう。相談先によっては対応が異なりますので、整理しておくと素早い判断ができます。
被害にあった直後なら警察に相談する
身ぐるみ剥がされた後や暴行を加えられた後など、確かな証拠を提示できる状況であれば警察へ被害届を出すことをおすすめします。
一度金銭を渡してしまうと、相手の行為がエスカレートすることも考えられます。最小限に被害を抑えるためにも、被害に遭ったらすぐに警察に相談しましょう。
お金を取り返したいなら弁護士に相談する
美人局の被害状況を明確にし、慰謝料請求などをおこないたい場合には弁護士に相談しましょう。法律に基づいた示談交渉や訴訟手続きもできるので、解決までの流れをスムーズにおこなうことが可能です。
ただし、弁護士に相談する場合は、何かしらの相手と連絡する手段があることが条件となります。
女性と肉体関係を持って・肉体関係を持とうとしたところ、女性の交際相手を名乗る男性が出てくるなどして、様々な名目で脅される美人局(つつもたせ)という恐喝行為・詐欺行為があります。 この美人局の被害にあったときには、弁護士に相談するのが良[…]
美人局の証拠が不十分なら調査会社に相談する
美人局の被害に遭った証拠が残っていない場合には、常習犯であることがわかる証拠をつかむため、プロの調査会社に相談してみると良いでしょう。
自分で調べるよりも調査会社へ早い段階で依頼した方が、効率よく証拠をつかむことができます。
美人局の被害にあってどうしたらいいか悩んだ場合は調査会社に連絡
今回は、美人局について手口や被害に遭ったときの対処方法をご紹介しました。
警察や弁護士に相談すること以外にも、調査会社に依頼して自分が美人局の被害者である証拠集めを検討することもおすすめします。
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